Category: 肝炎

慢性肝炎の関わる看護師の役割

慢性疾患の一つとして慢性肝炎が挙げられます。
慢性肝炎とは、肝臓の炎症が慢性化する疾患のことで、肝炎が6か月以上治癒されない場合には慢性肝炎と診断されます。
日本では慢性肝炎におけるC型肝炎ウイルスがおよそ8割、B型肝炎ウイルスの感染がおよぼ2割とされています。
慢性肝炎が肝硬変や肝がんに進行することも珍しくありません。
ただし、C型肝炎に感染しても効果的にウィルスを排除できる治療法が発見され、C型肝炎に対する見方も変わりました。

従来副作用の強かったインターフェロンに代わって、副作用の少ない薬剤が開発されC型肝炎も怖くない時代に入ったと言えるでしょう。
一方、B型肝炎は、一旦罹患してしまうと体内から除去するのが容易ではありません。
したがって、肝硬変や肝がんへの進行を防ぐためB型肝炎ウイルスの増殖を防ぎ肝炎を鎮静化させる治療法が優先されています。
慢性肝炎は感染症の一つで、肝炎患者の看護を行う際は感染予防に注意することが必須です。

肝炎患者は隔離された病室で療養生活を送ります。
血液や排泄物の取扱い時には、感染防止のため使い捨ての手袋を着用することが重要です。
患者が使用する食器から尿器まで全て消毒を行うため、洗浄や消毒の際もゴム手袋の着用を忘れないようにしましょう。
特に、注射器を扱う際には自分の皮膚を傷つけないように細心の注意を払います。
加えて、血液などで汚れた場合も次亜塩素酸液などで消毒する必要があります。
患者への衛生指導も重要で、身の回りの品の貸借の禁止など徹底します。
さらに、患者の不安を取り除くためのメンタルサポートも欠かせません。